HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)

HPV(ヒトパピローマウイルス)とは

HPVは皮膚や粘膜に感染するウイルスで、性的接触や母子感染で拡がります。

海外での報告では成人男性の50%以上に感染者がおり、80%の女性が一生に一度は感染する、とても身近なウイルスです。

一部のウイルスが長期間体内に残ると、5~10年かけて子宮頸がんなどの原因になることがあります。

子宮頸がんは20-40代の若い女性に多く発症し、年間約10,000人が診断され、約3,000人が命を落としています。

治療のために妊娠できなくなる方も年間約1,000人いらっしゃいます。

HPVワクチンについて

  • HPVワクチン接種によりHPVの感染と子宮頸がんの発症を約9割減らす事ができ、少なくとも12年効果が維持すると言われています。
  • 接種は通常3回(初回・2か月後・6か月後)筋肉注射で行いますが、初回の接種を15歳未満で始めた場合は2回(初回・6か月後)で済みます。
  • 定期接種の対象は12歳〜16歳となる年度の末日(3月31日)までの女性(小学校6年生〜高校1年生相当)で、鹿沼市在住の方は無料で接種できます。
  • 定期接種外の方は自費になりますが、1回あたり25,000円で接種可能です。

ワクチン接種のメリット

子宮頸がんは若い女性の人生に大きな影響を与える病気です。
HPVワクチンにより以下の効果が期待できます。

  • 子宮頸がんによる死亡リスクの大幅な軽減
  • 妊娠・出産への影響を防ぐ
  • 治療費や通院の負担を軽減
  • 将来の不安を解消

ワクチン接種のデメリット

接種を受けた方の多くに以下の症状が現れることがありますが、通常数日で改善します。

  • 注射部位の痛み(約68%)
  • 注射部位の赤み・腫れ(10%以上)
  • 頭痛、発熱、注射部位のかゆみ(それぞれ1~10%)

まれな副反応としてアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)が起こる可能性がありますが、頻度は非常に低いです。

過去にHPVワクチンについて様々な症状との関連が報道されたことがありましたが、厚生労働省の大規模な調査により、ワクチン接種との因果関係は認められないとの結論が出されています。

▶︎アナフィラキシーに対応するため、接種後は院内で経過観察します。

▶︎接種に伴う副反応が続く場合は適切に治療します。

▶︎万が一、ワクチンによる健康被害が生じた場合は、予防接種法に基づく救済制度があります。申請手続きについては、お住まいの市町村にお問い合わせください。

お問い合わせ・ご予約

  • 受付にて承っております。
    鹿沼市の助成制度をご利用の方は、特別な申請手続きは不要です。
  • HPVワクチンは子宮頸がんを予防できる画期的なワクチンです。
    接種に関するご質問やご相談は、お気軽にスタッフまでお声かけください。
  • ワクチン接種後も、20歳を過ぎたら定期的な子宮頸がん検診を受けましょう。