HPVは皮膚や粘膜に感染するウイルスで、性的接触や母子感染で拡がります。
海外での報告では成人男性の50%以上に感染者がおり、80%の女性が一生に一度は感染する、とても身近なウイルスです。
一部のウイルスが長期間体内に残ると、5~10年かけて子宮頸がんなどの原因になることがあります。
子宮頸がんは20-40代の若い女性に多く発症し、年間約10,000人が診断され、約3,000人が命を落としています。
治療のために妊娠できなくなる方も年間約1,000人いらっしゃいます。
子宮頸がんは若い女性の人生に大きな影響を与える病気です。
HPVワクチンにより以下の効果が期待できます。
接種を受けた方の多くに以下の症状が現れることがありますが、通常数日で改善します。
まれな副反応としてアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)が起こる可能性がありますが、頻度は非常に低いです。
過去にHPVワクチンについて様々な症状との関連が報道されたことがありましたが、厚生労働省の大規模な調査により、ワクチン接種との因果関係は認められないとの結論が出されています。
▶︎アナフィラキシーに対応するため、接種後は院内で経過観察します。
▶︎接種に伴う副反応が続く場合は適切に治療します。
▶︎万が一、ワクチンによる健康被害が生じた場合は、予防接種法に基づく救済制度があります。申請手続きについては、お住まいの市町村にお問い合わせください。