心臓は筋肉でできており、心臓に栄養や酸素を届ける血管を「冠動脈」と呼びます。冠動脈の壁に喫煙や高コレステロール血症、糖尿病、高血圧症などの動脈硬化性疾患を原因として「プラーク」と呼ばれるコレステロールの塊が作られます。主にはこのプラークが破れた際に、プラーク内のコレステロールと血液中の赤血球や血小板から「血栓」と呼ばれる血の塊が作られ、血栓によって冠動脈が詰まる事で起こる病気を心筋梗塞と言います。
冠動脈が詰まると、詰まった部分より先には血液が流れなくなり、栄養や酸素の不足した筋肉は壊れてしまいます。すると、胸痛などの症状が出たり、命に関わるような不整脈や心不全、弁膜症が起こる事があります。
胸や背中、みぞおちなどに「締め付けられるような」「圧迫されるような」痛み、表現しにくい不快感が出ます。
胸の症状に併せて、冷や汗や吐き気、顎、首、肩や腕に痛みや圧迫感が出る事があります。
症状と心電図、血液検査結果から診断します。
当院では15分で結果が出る「トロップT」という迅速診断キットを採用しており、早期診断に役立てています。
発症から12時間以内であれば、なるべく早くに緊急カテーテル治療などの専門治療が必要になるので近隣の専門病院へ紹介します。
前述のような症状が出た時には我慢せずに病院を受診する事が重要です。