心臓は筋肉でできており、心臓に栄養や酸素を届ける血管を「冠動脈」と呼びます。
この冠動脈が動脈硬化で狭くなると、心臓に十分な血液が届かなくなり、「胸が締め付けられる」「息切れ」などの症状が出る病気を狭心症と言います。
前胸部やみぞおちに“締め付けられる”や“圧迫される”ような痛みが出ます。
また、首や顎、喉、腕、肩、背中に痛みが広がる事もあります。
吐き気や冷や汗を伴う事があります。
これらの症状は運動や寒さ、精神的ストレスで起こりやすく、数分以内に治る事が多いです。
まず心電図、心臓超音波検査など体に負担の少ない検査を行います。
ランニングマシンを使った運動負荷心電図も診断に有用です。
ニトログリセリンという血管を拡げる薬を飲んで、症状が数分で良くなるかどうかも診断の手がかりになります。
これらで診断がつかない場合は近隣の病院で行う冠動脈CTや心筋シンチグラフィーといった検査があります。
結果次第では入院での心臓カテーテル検査をお勧めします。
◆ 薬物療法 ◆
血液をサラサラにする抗血小板薬や、悪玉コレステロールを下げる薬で心筋梗塞を予防します。
狭心症症状を和らげるために血管拡張薬や心保護薬を使用します。
*薬物療法でも狭心症症状が続く方は近隣の病院に紹介しカテーテル検査を受ける事をお勧めします。
カテーテル検査の結果によりカテーテル治療や冠動脈バイパス手術などの治療法を決定します。
◆ 動脈硬化の進行予防 ◆
禁煙、運動療法、食事療法などの生活習慣の改善と血圧管理で動脈硬化の進行を防ぐ事が重要です。